各種の事業活動の実施、事業所、学校、住宅等の環境による健康障害を防ぐため、各種の測定を行っております。

法令等に準じた有機溶剤、粉じん、金属類、特定化学物質、騒音、石綿、ダイオキシン等の測定を行っております。

・粉じん濃度測定
デジタル粉じん計による空気中の粉じん量測定

・化学物質濃度測定
吸引ポンプによる空気中の化学物質量測定

<作業環境測定を行うべき作業場および測定回数(労働安全衛生法施行令第21条)>

  • ❶粉じんを著しく発散する屋内作業場(6月以内毎に1回)
  • ②暑熱寒冷または多湿の屋内作業所(半月以内毎に1回)
  • ③著しい騒音を発する屋内作業所(6月以内毎に1回)
  • ④坑内作業所(半月以内~1月以内毎に1回)
  • ⑤中央管理の空調設備下の事務所(2月以内毎に1回)
  • ❻放射線業務「放射性物質取り扱室」(1月以内毎に1回)
  • ❼特定化学物質を製造又は取り扱う作業場(6月以内毎に1回)
  • ❽一定の鉛業務を行う作業場(1年以内毎に1回)
  • ⑨酸素欠乏危険場所の該当作業所(作業開始前毎に1回)
  • ❿有機溶剤を製造または取り扱う作業場(6月以内毎に1回)

❶❻❼❽❿は作業環境測定士による測定が義務付けられている「指定作業場」

・ガスクロマトグラフ質量分析装置
特定化学物質や有機溶剤の種類の濃度を分析

<作業環境測定が必要な理由>

作業環境測定は、働く方々の健康障害を予防するため、作業環境中の有害物の存在状態を科学的に評価し、作業環境が良好であるか、改善措置が必要であるか判断するために行うものです。

測定評価の結果に応じ環境を改善し、働く人たちの健康を守ることは、法で定められた事業者の責務です。

詳細は日本作業環境測定協会のホームページへ
https://www.jawe.or.jp/sokutei/sokuteikiso.html

近年、住宅や居住施設の高気密化が進み、建材や塗料等から室内に放散される化学物質の影響による体調不良は「シックハウス症候群」、「化学物質過敏症」と呼ばれ、居住者への健康被害が大きな社会問題となりました。弊社では、住宅の品質確保の促進等に関する法律及び、学校保健安全法等で定められた室内空気中のホルムアルデヒドやその他揮発性有機化合物について測定を行っております。

◎パッシブ法(拡散方式)

測定状況

測定状況

サンプラー(ホルム用)

サンプラー(ホルム用)

サンプラー(VOC類用)

サンプラー(VOC類用)

◎アクティブ法(吸引方式)

測定状況

測定状況

サンプラー(ホルム用)

サンプラー(ホルム用)

サンプラー(VOC類用)

サンプラー(VOC類用)

ホルムアルデヒド分析装置
高速液体クロマトグラフ(HPLC)

揮発性有機化合物(VOC類)分析装置
ガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)

測定方法について

室内空気中の化学物質の捕集方法として、「パッシブ法」と「アクティブ法」が定められています。いずれかの方法で捕集した化学物質の分析は、アルデヒド類はDNPHカラム吸着-液体クロマトグラフ(HPLC)法、トルエンやキシレンなどの揮発性有機化合物(VOC類)については、固相吸着-溶媒抽出-ガスクロマト質量分析計(GC-MS)法で化学物質濃度の分析を行います。

測定方法 概 要
パッシブ法(拡散方式) 室内に長時間設置して採取する為、室内の平均的な濃度を把握することができます。8時間~24時間採取器具を室内に設置して測定します。国土交通省などで推奨されている測定方法。
アクティブ法(吸引方式) 定量ポンプを用いて室内の空気を吸引し、最も気温の高い時間帯で測定を行なうため、室内の最高濃度を把握することができます。原則として測点1箇所につきそれぞれ2回ずつ採取する(二重測定)。厚生労働省が定める公定法。

※測定の詳細については弊社までお問い合わせください。

室内濃度指針値(厚生労働省)

化学物質 指針値
ホルムアルデヒド 100μg/m3(0.08ppm)
アセトアルデヒド 48μg/m3(0.03ppm)
トルエン 260μg/m3(0.07ppm)
キシレン 200μg/m3(0.05ppm)
エチルベンゼン 3800μg/m3(0.88ppm)
スチレン 220μg/m3(0.05ppm)
パラジクロロベンゼン 240μg/m3(0.04ppm)
テトラデカン 330μg/m3(0.04ppm)
クロルピリホス 1μg/m3(0.07ppb)
0.1μg/m3(0.007ppb)*小児の場合
フェノブカルブ 33μg/m3(3.8ppb)
ダイアジノン 0.29μg/m3(0.02ppb)
フタル酸ジ-n-ブチル 17μg/m3(1.5ppb)
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル 100μg/m3(6.3ppb)

当社では公共工事(新築工事・改修工事)や学校環境衛生基準などによる測定において、数多くの実績と豊富な経験がございます。ぜひ、お気軽にご相談ください。

〇化学物質の室内濃度指針値の改定について(お知らせ)
厚生労働省のシックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会において、
2019年1月17日付で室内濃度指針値のうち
キシレン、フタル酸ジ-n-ブチル、フタル酸ジ-2-エチルヘキシルの指針値が改訂されました。

詳しくはこちら 化学物質の室内濃度指針値の改定についてのお知らせ(2019年1月17日付)

◎アスベスト事前調査

2021年4月より、建築物、工作物又は船舶※1の解体等の作業※2を行う場合、工事対象となるすべての部材で
石綿等が使用されているかの事前調査を行うことが義務化されました。
事前調査では、設計図書等の文書での確認及び目視による調査を実施する必要があります。
また、事前調査で石綿等の有無が明らかにならなった場合、分析による調査が必要となります。

※1「船舶」は鋼製のものに限ります。
※2「解体等の作業」とは解体又は改修の作業のことで、封じ込め、囲い込みを含みます。

石綿対策の規制強化内容

◎アスベスト含有分析

弊社では事前調査とあわせてアスベスト含有分析のみのご依頼も承っております。
定性分析を行い採取したサンプルがアスベスト規制基準(0.1%)以上の含有があるかを分析します。
(分析方法:JIS A 1481-1またはJIS A 1481-2)
ご希望があれば定量分析を行い、含有量の分析も行います。
(分析方法:JIS A 1481-3、JIS A 1481-4、JIS A 1481-5)
お客様がサンプルを採取し、持ち込んでいただくことも可能です。


アスベスト含有の可能性のある建材の例


外壁(吹き付け材)


ビニールタイル床


煙突内断熱材

◎空気中のアスベスト粉じん濃度測定

弊社ではアスベストを含有する建築物の解体、建材の除去を行う際の空気中の粉じん濃度の測定を承っております。
アスベストの含有が明らかになっている建築物や工作物を保有している場合、定期的に空気中のアスベスト
粉じん濃度を測定することで、アスベストの飛散の有無を確認することが望ましいといえます。
測定地点などのご相談も承りますのでお問い合わせください。


労働安全衛生法施行令、特定化学物質障害予防規則等の改正により、これまで粉じんの扱いであった溶接ヒューム等(※1)は令和3年4月1日から 特定化学物質障害予防規則(特化則)の特定化学物質に指定されました。


弊社では令和3年度内の実施義務がある空気中の溶接ヒューム濃度の測定を実施しております。 また、必要な要求防護係数を有した保護具の販売が可能ですのでご相談ください。


詳細につきましては弊社までお問い合わせください。

事業者様において実施が必要な事項



厚生労働省リーフレット(屋内作業場)

https://www.mhlw.go.jp/content/11305000/000654441.pdf

(※1)溶接ヒューム等
・金属アーク溶接等作業(※2)において発生する粒子状物質


(※2)金属アーク溶接等作業
・金属をアーク溶接する作業
・アークを用いて金属を溶断し、またはガウジングする作業
・その他溶接ヒュームを製造(非意図的なヒュームの発生を含む)し、または取り扱う作業